推し、燃ゆ
宇佐見りん
逃避でも依存でもない、推しは私の背骨だ。アイドル上野真幸を“解釈”することに心血を注ぐあかり。ある日突然、推しが炎…
心淋し川
西條奈加
「誰の心にも淀みはある。でも、それが人ってもんでね」江戸、千駄木町の一角は心町(うらまち)と呼ばれ、そこには「心淋…
母影
尾崎世界観
"小学校でも友だちをつくれず、居場所のない少女は、母親の勤めるマッサージ店の片隅で息を潜めている。お客さんの「こわれ…
コンジュジ
木崎みつ子
二度も手首を切った父、我が子の誕生日に家を出て行った母。小学生のせれなは、独り、あまりに過酷な現実を生きている。寄る…
小隊
砂川文次
第164回芥川賞候補作。 元自衛官の新鋭作家が、日本人のいまだ知らない「戦場」のリアルを描き切った衝撃作。 北海道にロシア…
旅する練習
乗代雄介
第164回芥川賞候補作小説家で、人気(ひとけ)のない風景を描写するのが趣味の私。サッカー少女で、中学入学を前にした…
汚れた手をそこで拭かない
芦沢央
平穏に夏休みを終えたい小学校教諭、認知症の妻を傷つけたくない夫。元不倫相手を見返したい料理研究家……始まりは、ささ…
八月の銀の雪
伊与原新
不愛想で手際が悪い――。コンビニのベトナム人店員グエンが、就活連敗中の理系大学生、堀川に見せた真の姿とは(「八月の…
インビジブル
坂上泉
昭和29年、大阪を襲った連続猟奇殺人事件。中卒叩き上げと帝大卒エリートの二人の刑事が手を組んで事件の真相に迫る!昭…
アンダードッグス
長浦京
1997年、中国返還前夜の香港に隠された国家機密を奪取せよ!世界の諜報機関を敵に回し、“負け犬たち”の知略を駆使し…
首里の馬
高山羽根子
沖縄の古びた郷土資料館に眠る数多の記録。中学生の頃から資料の整理を手伝っている未名子は、世界の果ての遠く隔たった場…
破局
遠野遥
私を阻むものは、私自身にほかならない――ラグビー、筋トレ、恋とセックス。ふたりの女を行き来する、いびつなキャンパス…
背高泡立草
古川真人
【第162回芥川賞受賞作】草は刈らねばならない。そこに埋もれているのは、納屋だけではないから。大村奈美は、母の実家…
むらさきのスカートの女
今村夏子
近所に住む「むらさきのスカートの女」と呼ばれる女性が気になって仕方のない〈わたし〉は、彼女と「ともだち」になるため…
ニムロッド
上田岳弘
第160回芥川賞受賞! それでも君はまだ、人間でい続けることができるのか。 あらゆるものが情報化する不穏な社会をど…
1R1分34秒
町屋良平
デビュー戦を初回KOで飾ってから三敗一分。当たったかもしれないパンチ、これをしておけば勝てたかもしれない練習。考え…
送り火
高橋弘希
第159回芥川賞受賞作。単行本未収録の2篇を加えて、待望の文庫化。春休み、東京から東北の山間の町に引っ越した、中学…
百年泥(新潮文庫)
石井遊佳
豪雨が続いて百年に一度の洪水がもたらしたものは、圧倒的な“泥”だった。南インド、チェンナイで若い IT 技術者達に…
おらおらでひとりいぐも
若竹千佐子
50万部突破の感動作、2020年、最強の布陣で映画化決定!田中裕子、蒼井優が桃子さん役を熱演、「南極料理人」「モリ…
影裏
沼田真佑
第157回芥川賞受賞作。大きな崩壊を前に、目に映るものは何か。北緯39度。会社の出向で移り住んだ岩手の地で、ただひ…
少年と犬
馳星周
傷つき、悩み、惑う人びとに寄り添っていたのは、一匹の犬だった――。犬を愛するすべての人に捧げる感涙作!2011年秋…
熱源
川越宗一
降りかかる理不尽は「文明」を名乗っていた。樺太アイヌの闘いと冒険を描く前代未聞の傑作!樺太(サハリン)で生まれたア…
渦 妹背山婦女庭訓 魂結び
大島真寿美
第161回直木賞受賞作筆の先から墨がしたたる。やがて、わしが文字になって溶けていく──虚実の渦を作り出した、もう一…
宝島
真藤順丈
第160回直木賞受賞! 希望を祈るな。立ち上がり、走り出せ。愛は囁くな。大声で叫び、歌い上げろ。信じよう。仲間との…
ファーストラヴ
島本理生
夏の日の夕方、多摩川沿いを血まみれで歩いていた女子大生・聖山環菜が逮捕された。彼女は父親の勤務先である美術学校に立…
銀河鉄道の父
門井慶喜
第158回直木賞受賞作、待望の文庫化!『銀河鉄道の夜』『注文の多い料理店』など数多くの傑作を残してきた宮沢賢治。清…
蜜蜂と遠雷
恩田陸
近年その覇者が音楽界の寵児となる芳ヶ江国際ピアノコンクール。自宅に楽器を持たない少年・風間塵16歳。かつて天才少女…
海の見える理髪店
荻原浩
主の腕に惚れて、有名俳優や政財界の大物が通いつめたという伝説の理髪店。僕はある想いを胸に、予約をいれて海辺の店を訪…
つまをめとらば
青山文平
第154回(2016年)直木三十五賞女という圧倒的リアル! 直木賞受賞作去った女、逝った妻……瞼に浮かぶ、獰猛なま…
流
東山彰良
一九七五年、台北。内戦で敗れ、台湾 に渡った不死身の祖父は殺された。誰に、どんな理由で? 無軌道に過ごす十七歳の葉…