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あらすじ

過去をリセットできるとしたらどうしますか。 ある日、作家の新居航生のもとに一通の書状が届いた。航生は、作家として5年前に出版した『もう一つの扉』が大ヒットを飛ばしたが、その後は小説を書いておらず、離婚して一人暮らしをしていた。書状は、タイムスリップを研究しているという、八木俊太郎という人物からだった。それによれば、ある程度ならタイムスリップが可能だという。可能なのは、過去へのタイムスリップのみで、未来は不可能。その過去も、当人が生きている時代に限られ、過去の自分自身に会えるわけではなく、当時の自分に重なることになる。そして、歴史を大きく変えるようなことを実行するのは不可能、ということだった。 自分が体験した小さな事実なら変えられる――。 考えた末に、実際に体験したことを雑誌に書くことにして、航生は八木の提案を受け入れタイムスリップを経験してみることにした。 航生は、中学生のときにいじめの標的にされたことがあり、航生は、この過去を変えようと思った。八木の運転で連れて行かれた部屋で八木と話すうちに、航生は、中二の文化祭会場である市民会館のホールの席に学生服を着て座っていた――。果たして、過去はリセットできるのか。

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