購入済み
舞台は難波(なにわ) 第1幕 太郎冠者が独白している。太郎冠者の大名は次郎冠者の親方の船主と共に2か月前から船に乗って旅に出ていた。2人は自分たちの雇い主が帰ってくると知って焦っている。太郎冠者は、大名から船主の娘との結婚を押し付けられる上に、すでに瑠璃という女と秘密裡に結婚をしてしまったからだ。太郎冠者は上手く策略が思いつかないため、機知縦横を誇る従者のすっぱに助けを求めることにした。すっぱは太郎冠者に、大名への弁解の仕方を練習させるが、いざ大名が現れると、怖気づいて逃げ出してしまった。しかたなくすっぱは独力で大名を言いくるめ、いくら大名と言えども、太郎冠者の結婚を破談にするのは難しいと言い立てるのであった。大名が納得しないままその場を去ると、そこに次郎冠者が現れる。すっぱは一計を案じて次郎冠者に一肌脱がせることにした。 第2幕[編集] ジェロントに会って感激するレアンドルであったが、ジェロントは違った。アルガントに息子の不埒行為のことで嫌味を言ったら、逆に「スカパンからレアンドルの方がもっとひどいことをしでかしたと言っていた」と切り返されたからだ。スカパンにだけ打ち明けていた秘密をあっさりばらされたと知って、激怒し、スカパンを斬り倒しかねない勢いで問い詰めるレアンドル。そこへカルルがやってきた。ゼルビネットがジプシーに連れ出されそうになっており、2時間以内に身代金を届けてもらえないと永遠に会えなくなってしまうという。そこでスカパンは、イアサントのために金が必要…
全1冊