時は、仁明天皇十五年、気の滅入るような長梅雨が明けた頃。参議に昇進した篁《たかむら》は官衙にて、帝の様子がおかしいという噂を耳にし、異例の接見を願い出た。帝を毎夜、震撼させている落魄の運命を予感させる悪夢に、「詣でれば必ずや僥倖の夢を見る」と巷間で評判の成願寺が絡んでいることを知る。人の力の及ばぬ夢を操る不埒な影に挑む、野狂の人・篁の国運を賭した凄絶なる戦いとは?白眉の人気シリーズ堂々完結!
時は、嵯峨上皇崩御の一年前、仁明天皇九年皐月のこと。上皇に取り憑いた女の怨霊を鎮めるべく立ち上がった東宮学士・小野篁《たかむら》は、その背後に幻術師《まぼろし》の存在を知る。罪なき怨霊を操り、上皇の命を狙うかつてない強敵の出現。篁《たかむら》は霊界の人・守敏大徳《しゆびんだいとく》の助けを借り、平安京の安穏を取り戻すべく、一命を賭けた決戦を挑む!
時は、仁明天皇十二年、平安京を異常な蒸し暑さが支配した夏。京人の間で、羅城門に現れる”鬼女”の噂が広まった。十年前の似たような極暑にも姿を見せたというその妖魔を退治して、一躍、時の人となった隼人《はやと》司《し》が、人々の噂により再び呼び起こされた鬼女に取り憑かれ、ついには死に追いやられてしまう。鬼女の背後に、陰謀により悶死を遂げた男の怨念を見た東宮学士・小野篁《たかむら》は、自身に及ぶ危険も顧み
時は、京が山背国葛野に移り平安京と呼ばれるようになって45年、仁明天皇の時代。京では、度重なる怨霊の出現により、騒ぎが巻き起こっていた。恨みを抱く者たちによる生霊、死霊が都の人々を悩ませていたのである。ここに一人の男が立ち上がった。京では一風変わった振る舞いから野狂の人と呼ばれる、東宮学士小野篁である。篁は恨みを抱く霊に変成し、京の平穏を取り戻すために怨霊と死闘を繰り広げる。
時は、仁明天皇十年、初春。平安京に起きた、緋色の狩衣に身を包む妖美な男子による野盗騒ぎ。復讐の執念に燃える怨霊の仕業か、はたまた生きながら死霊の如く人々に災いをなす生き霊の仕業か?その背後に賽の魔性に憑かれ自滅した青年の存在が・・・。”野狂の人”篁《たかむら》が鎮魂という己の使命を果たすべく、その元凶を糺《ただ》さんと立ち上がる!
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