知らなかった「キーンさん」がここにいる! 同時代のカワバタ、ミシマの話から「超大国日本論」、そして美味しい料理屋の紹介まで、本邦初訳の27編。これらは、ドナルド・キーンという類い希な日本文学者が、アメリカの読者に向かって日本をどう紹介したかを示すとともに、アメリカがどんな時に日本について知りたいと思ったか、日本文化を理解しようとしたかを示す、もう一つの戦後日米文化史でもある。
浮世草子の井原西鶴、浄瑠璃の近松門左衛門、国学者の賀茂真淵、本居宣長、そして誹諧の与謝蕪村、小林一茶など、才人を輩出した徳川期文学世界を描く。井原西鶴/浮世草子/初期の歌舞伎と浄瑠璃/近松門左衛門/近松以後の浄瑠璃/国学と和歌/俳諧の中興/徳川後期の俳諧
鎌倉時代、世代を超えた名随筆『徒然草』の誕生。劇的な軍記物語『曾我物語』や『義経記』における悲劇性と、室町時代に宮廷で流行した連歌について。鎌倉時代の王朝物語/鎌倉時代の日記文学/徒然草/中世の軍記物語/連歌
日本文学の一大特色、私小説と戦時下における戦争文学。つづく戦後は、太宰治、織田作之助、坂口安吾、石川淳ら、無頼派と呼ばれた作家たちの活躍を見る。私小説/戦争文学/太宰治と無頼派
王朝文学は『枕草子』や日本文学の最高傑作『源氏物語』を生み出す。一方、説話文学の最高峰『今昔物語』には、貴族と庶民両方の日常世界がひろがる。清少納言と『枕草子』/物語の始まり/源氏物語/『源氏物語』以後の王朝物語/歴史を映す鏡/説話文学
プロレタリア文学運動の行方。そして大正から昭和にかけての文壇を彩った文豪たち――都会の裏町に江戸の情趣を探った永井荷風、感性鋭い芸術家の運命を生きた芥川龍之介、母恋いと女性崇拝を主題に文章の美を求めた谷崎潤一郎ら、その生涯と作品。プロレタリア文学/芥川龍之…
西洋文学の影響下、モダニズムが開花した。佐藤春夫、横光利一、伊藤整、堀辰雄、そして、虚無のなかに美を見つめた川端康成。そして時代は転向文学を生む。モダニズムと外国の影響/川端康成/転向文学
河竹黙阿弥、岡本綺堂らの活躍で歌舞伎は伝統を保ちつつ新時代へ。新派、新劇、三島由紀夫の戯曲の数々。そして明治・大正・昭和の批評と小林秀雄を論考する。演劇――歌舞伎文学/新派と新劇批評――明治時代/大正時代/昭和時代
「日本文学史」全体の序文を本巻に収録。人間的でなまめかしい『古事記』、奈良時代と平安時代前期の漢文学、そして最古にして最高の歌集『万葉集』の世界を語り尽くす。序/古事記/奈良時代の漢文学/万葉集/平安時代前期の漢文学
上田秋成、曲亭馬琴ら、散文や戯作に描かれた怪異の世界。そして鶴屋南北、河竹黙阿弥ら、幕末歌舞伎の舞台に咲いた悪の華たち。近世篇・全三巻完結。上田秋成/戯作/十八世紀の歌舞伎/十九世紀の歌舞伎/徳川後期の和歌/狂歌 川柳/漢詩文
徳川時代を代表する詩形は俳諧である。独立した文芸ジャンルに高められた俳諧が、松尾芭蕉という才能を得て、十七文字の中に小宇宙を創造するまで。日本文学への深い愛情をこめて単独執筆した魅力あふれる通史。序 近世の日本文学/俳諧の連歌の登場/松永貞徳と初期の俳諧…
坪内逍遥、二葉亭四迷、尾崎紅葉、幸田露伴、樋口一葉、そして泉鏡花。文明開化の時代、翻訳小説、政治小説の流行から幻想奇譚まで、近代文学の幕開け。序 近代・現代の日本文学/文明開化/明治の漢詩文/翻訳の時代/明治政治小説/坪内逍遥と二葉亭四迷/硯友社/北村透…
日露戦争の後におこった自然主義運動、そしていまなお読者をひきつけてやまない夏目漱石、森鴎外、白樺派の同人たち。近代小説の形成と発展を描く。自然主義/夏目漱石/森鴎外/白樺派
『万葉集』から『古今集』へ。平安時代後期の文学は、ひらがなで記された『土佐日記』の影響のもと、『蜻蛉日記』など宮廷女性の日記文学が牽引する。『万葉集』から『古今集』へ/古今集/平安時代後期の和歌集/平安時代後期の漢文学/平安時代の日記文学
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