王子の成人を祝うため、首都で開かれるパーティに参加した田舎の男爵令嬢セラフィーナ。シャルドワ王国には、正妃と側妃から同時期に生まれた二人の王子がいる。幼少から優秀と評判だった側妃の子リカルドだが、幼い頃に母を毒殺されたショックで幼児退行した状態が続いており、陰で「ポンコツ王子」とあだ名されていた。パーティの夜、ひょんなことからその「ポンコツ」が演技であることを知ったセラフィーナは、「秘密を知ったか
両親が事故で他界し親類の家で暮らしていたコルネリアは、成人を機に実家に戻ってきた。両親との思い出が詰まったこの家。営んでいた花屋を継ぎ、守っていくためだ。留守中、近隣の人たちが管理をしてくれていた花畑は、二年が経つ今でも豊かであった。時を同じくしてコルネリアの花畑に心癒やされていた人物がいた。ここウェルバーグ王国王子、ルーラント。彼は公務で隣国へ通う道すがら、この花畑を愛でていたのだ。その大切な花
お転婆な伯爵令嬢のアデル。彼女は、好きになれない婚約者候補筆頭から逃げる毎日を送っていた。そんなある日の逃亡中、柄の悪い男たちに絡まれている美青年を助けたところ、その青年からもプロポーズされてしまう!? 隣国の王子だという彼は、彼女に叱られることが嬉しいな…
フィンレイ王国のエドガール王子のもとに嫁いできたシャントン王国の王女ミレイユ。政略結婚ではあったが、幼いころから許嫁として何度も会い、長い年月をかけてお互いに愛情を育んできていた。そして輿入れの夜、二人は身も心も許し合い、幸福に満ちながら結ばれるのだった。……が、しかし、その翌朝ミレイユが見たものは……王子が二人!? 眠ったままの身体と、影が薄く向こう側がぼんやり透けて見える身体。まさか、幽霊!?
父と兄に溺愛され、箱入り状態の伯爵令嬢イリス。彼女の友達は、庭に遊びに来る動物たちだ。特にその中の一匹――「蛇さん」は言葉がわかるようで、イリスの話にうなずき、寄り添ってくれる。そんなある日、十八歳を迎えた彼女は、初めてお城のパーティに招待されることになっ…
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