幸福は泡のように消え去る。夏子は絶望感に包まれていた。伊豆へ静養旅行に向かった筈の父が、茨城県大洗海岸で縊死。夫が容疑者に。勾留期限はクリスマス・イブの午前零時。残されたのは僅か三日。夫の無実を証明すべく奔走する夏子の前に、父の黒い過去が次々浮かび上がる。裏切りと愛に引き裂かれた女が聖夜に見たものは?アイリッシュ『幻の女』に挑むタイムリミットサスペンス。
突如、舞台上で『ハムレット』の原典にないアドリブを口にした役者。奇妙な行動が図らずも暴きだした仰天の犯罪とは?(「シェイクスピアの誘拐」)――暗号、安楽椅子、倒叙、アリバイ、人間消失……ミステリの様々なテーマから8つを厳選。生涯400編の短編を執筆した鉄人作家が挑む遊び心とテクニックの集大成。超高難度の<テーマ縛り>短編集。(解説 有栖川有栖)
鉄壁のアリバイに護られた〈最高のレディ〉はシロか? それともクロか? 生前被害者を乘せたのが縁で、初恋の人に再会したタクシードライバー・夜明日出夫。三百キロ離れた遠隔地での不可解な殺人事件の容疑者とされた彼女を救うべく、元警視庁捜査一課の刑事であった彼は調査に乗り出す。名探偵キャラを封じ手にしてきた著者が、作家生活三十年目満を持して放ったヒットシリーズ第一作!(解説 有栖川有栖)
ドキュメント風の冒頭部から、落涙必至の結末まで、謎と不運に翻弄されながら一つの信念を貫く魂の遍歴。超技巧のミステリ。
アリバイが消えたとき、笑うのは誰だ? 本格推理から、サスペンス、そして著者の真骨頂たる宿命小説まで、バラエティに富んだ作品八篇をセレクト。一九六〇年前後の社会風俗が活写されているとともに、推理作家としての巧緻が存分に発揮されたベスト・アンソロジー。
父の飛び降り自殺の現場を、通り過ぎる急行列車の窓から目撃する娘。父親に多額の生命保険が掛けられていた事から、保険金詐取の容疑が。アリバイ崩しに挑む保険調査員・新田をあざ笑うように、またもや第二の死が。罠か? それとも……。有栖川有栖が選ぶ、笹沢左保のベストミステリ第2弾。
裏切り者を消せ! ――組合を崩壊に追い込んだスパイとさらにその恋人に誤認された女性が相次いで殺され、事件は容疑者の事故死で幕を閉じる。納得の行かない結末に、倉田警部補は単独捜査に乗り出すが……。多重トリックで翻弄する記念すべき長篇第一作。有栖川有栖がセレクトした、笹沢左保のベストミステリセレクション、刊行開始!〈トクマの特選!〉第一回配本。
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