新社長ルーカスに、大胆で妖艶なモデルになれと命令されたジェシカ。今の彼女を全否定するに等しい理不尽な要求でも、妹の学費のためにはのむしかなくて…。
■暴君のような上司と同じ家で暮らすなんて……。■ショーナは数年ぶりに外国からロンドンに戻り、特技を生かせる社長秘書の仕事を手に入れた。給料も申し分ないうえ、住居まで提供されるという。しかし、雇主となるマックスは鼻持ちならない男性で、仕事を始める前にショーナにこう警告した。君の前任の秘書はボスに恋して仕事を失った、と。心配いらないわ。ショーナは心の中で言い返した。いくら人気雑誌で“結婚したい男性五十
■こんなに恋いこがれているのに。あなたを信頼できないことが苦しい。■キティーは恩人のカロに泣きつかれ、著名な映画監督ダライアス・スピードの家に潜入した。半生かけて書き上げた脚本を盗まれたと聞いては黙っていられない。住み込みのシェフとして料理の腕を振るう一方で、盗まれた脚本がしまってあると思われる金庫を捜す。だが自信と才能にあふれたダライアスを見ていると、盗みをはたらくような人物だとは思えない。うま
■運命の声を聞き逃した私に、幸せは再び訪れるのだろうか?■今の私を救ってくれるのは、彼しかいない――イザベラは十歳年上のロンドンの友人、パウロの家を訪ねた。たった一度の過ちで妊娠してしまった彼女は、娘を誇りにしている父親に打ち明けることができず、母国のブラジルを逃げ出してきた。だがイザベラには、パウロに事実を告げるだけの勇気がなかった。物心ついたときから、パウロに憧れつづけてきたのだ。彼に軽蔑され
■いったいどういう人なの!女性はみんな自分の所有物だと思っている。■ローズは親友の結婚式で、エキゾチックな男性に声をかけられた。シルクの衣装をまとい、漆黒の髪と瞳を持つ彼は、なんと中東の王国マラバンのハリム王子だった。愛人が数えきれないほどいるという、もっぱらの評判だ。目の前に立たれただけで、その強烈な魅力に息が苦しくなる。ローズは執拗にデートに誘われたが、ひたすら断り、逃げるように式場をあとにし
わたしは名ばかりの海運王の花嫁。ナニー兼愛人だとは、誰にも言えない。ギリシア富豪ドラコンの突然の来訪に、ルーシーは驚いた。彼の別荘で夢のような3日間を楽しみ、純潔を捧げたものの、その後いっさいの連絡が途絶え、遊びだったと諦めていたのだ。「ぼくと結婚して、…
乙女は愛と夢を抱き、翼を広げた。大富豪のかごの鳥にされるとも知らず。葬儀の翌日、リーナは有名な富豪サルヴァトーレを海で見かけた。シチリアの小さな村に住み、雀の涙ほどの給金で服を縫う中、たまにアメリカから戻る彼を見ることは小さな楽しみだった。だから、サルヴ…
尊大なギリシア海運王の夫が突きつける、お金と引き替えの“夫との愛人契約”。ビクトリアは意を決し、別居中の夫アレクシスに電話をかけた。夫とは7年も会っていない──浮気をしたと疑われ、罵声を浴びせられた、あの日以来。だが、もう潮時だ。久しぶりに聞いたアレクシスの…
名門バルフォア家の舞踏会に、当主の姪メレディスはイタリア富豪の夫アレッサンドロとともに招待された。仕事先から遅れて参加する彼とは、喧嘩と仲直りを繰り返す日々だが、今は、前日に判明した妊娠のことを伝えたかった。ところが会場でありえない噂を耳にする――夫の旧友…
幼い頃に母と死に別れ、父親は誰なのかもわからない。孤児のアシュリーはさまざまな里親の家を転々としてきたが、彼らはみな美しい少女を引き取りたがったため、地味で冴えないアシュリーを見て落胆し、虐げた。18歳になった今、そんな彼女の悲願は自分の家を持つこと。頭金…
デイジーは名門ハミルトン家の家政婦の娘で、令息であるマットとは兄と妹のようにして育った。容姿端麗で優しくて物知りな彼に幼い頃から憧れていたが、1年半前に彼はアメリカ人女性と電撃結婚してしまった。以来、深く落ち込んでいたデイジーは、彼が仕事でロンドンに戻っ…
“結婚はしないが、手放さない”彼女は家政婦でいるしかなかった。家政婦のタラは、億万長者ルーカスの屋敷で6年間働いてきたが、立場をわきまえろと言われて衝撃を受け、辞めたいと申し出た。うぶで冴えない私は、彼にとって価値のない人間だったのだ。ところが、ルーカスは…
施設育ちながら、努力の末に大学の奨学金を得たエリザベス。将来を夢見て意気揚々とロンドンへやってきた彼女は、旅行中のイタリア系アメリカ人、リカルドと衝撃的な恋におちる。だが彼に婚約者がいるとわかったとき、恋ははかなく散った。彼女が予期せぬ妊娠に気づいたのは、彼が去ったあとだった……。それから10年、一児の母、そして会計士になった彼女は新しい顧客である大物弁護士と対面し、卒倒しそうになった。忘れもしな
男性の声を耳にして、モリーは窓から外を見た。どうやら誰かが隣の家に引っ越してきたらしい。さっそく歓迎の挨拶をしに行った彼女は、新しい隣人の顔を見て、気絶しそうになった。大学に入る前の夏休み、ひと夏を過ごしたギリシアの島で、激しく愛を交わしたディミトリだわ!彼の誤解から破局を迎えたつらい過去が心によみがえった。娘をサマースクールに参加させるため、ディミトリは隣家を借りて数週間滞在するという。彼の妻に
フランキーは不動産会社を経営するハンサムなサイモンと婚約。美しい指輪を贈られて幸せの絶頂にある彼女のもとに、かつて憧れていた幼なじみのザヒドが数年ぶりに突然訪ねてきた。伯父から王位を継いだザヒドは今や中東の国カヤーザフの国王で、ロンドン郊外のこの小さな町を訪れることはめったにない。だが久しぶりに会ったフランキーに彼は明らかに興味を惹かれた様子で、その変身の理由が婚約のせいだと知るや、相手に会いたい
幼い頃に母と死に別れ、父親は誰なのかもわからない。孤児のアシュリーはさまざまな里親の家を転々としてきたが、彼らはみな美しい少女を引き取りたがったため、地味で冴えないアシュリーを見て落胆し、虐げた。18歳になった今、そんな彼女の悲願は自分の家を持つこと。頭金をためるために、人里離れた荒野に住む貴族の秘書の職を得る。雇い主のジャック・マーチャントのもとを初めて訪れた日、傲慢だが大人の色香ただよう彼に、
有名病院で看護師として充実した日々を送るヴェリティは、ある日新たに転任してきた医師を見てわが目を疑った。ベネディクト──今でも忘れられない初恋の人。愛し合っていたはずなのに、彼は突然私の前から姿を消した。その後、妊娠に気づいた私は両親にも勘当され、一人で娘を産んで育ててきたのだ。そのときについた心の傷は今も癒えていないけれど、それでも彼を前にすると全身のほてりを抑えられない。だが次の瞬間、彼が言っ
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