中国ファクターの政治社会学:台湾への影響力の浸透

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あらすじ

迫りくる中国の影に台湾はどう向き合っているのか?中国の大国化とその興隆はアジアのみならず世界に対して多大なインパクトを与えている。なかでも台湾は、中国が「台湾統一」を国家目標に掲げているという特異な事情もあり、中国による経済活動や文化社会交流を通じた政治的取り込みの影響をきわめて強く受けている。本書では、台湾の日常生活のいたるところに現れていながら、その実態が捉えがたい中国の影響力を「チャイナ・ファクター」として析出、社会科学の視点で事態を初めて理解する試みである。大国が軍事力などによらず影響力を行使するありかたは従来、ソフト・パワーと言われてきた。しかし、中国による「統一戦線工作」を通じた影響力行使はよりいっそう苛酷である。本書においては、中国人観光客の台湾来訪、中国企業による投資、マスメディア、教科書、民間宗教といったさまざまな領域での中国の影響力について事例研究を行い、その構図を解明していく。他方、一連の過程には台湾側からの強い抵抗と反作用があることも分かっている。われわれは迫りくる中国の影に果たしていかに立ち向かうのか。日本でも必読の書!

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