秘処 -塔栄のりこ 中・短編集1-≪マッサージ師の指≫

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あらすじ

マッサージ師、鰐沼の指の反りかえり、ぼてっとした卑猥な形や色。それまで男の指など気にしたことはなかったというのに。耕助は眉をひそめた。 その指がトランクスの中へと侵入し、巧みな手淫で、根元から先端までをゆっくり往復する。耕助は喘いだ。 快感に抗えない様子の耕助を、腫れぼったい瞼の下から伺っていたマッサージ師は頃合いとみて、試しに…と、さらに特別なマッサージを提案してきた。 雄の強烈な匂いに充満するマットの上で、男のおぞましい指に弄ばれる耕助は、知るすべもなかった陶酔の疼きに困惑する。やがてトランクスをすっかり脱がされても、耕助はもはや抵抗できなかった。 『秘処』の塔栄のりこが描く、もう一つの『秘処』。男の指先は今度はどこで蠢くのか。中・短編集第一弾。

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