蚕の王

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あらすじ

「冤罪なんて簡単に起きる」。この言葉の本当の意味を、あなたは知らない。二俣事件、幸浦事件、小島事件、そして現在もなお審理が続く袴田事件――。警察と司法が手を組んで行われた犯人捏造の実態とは?この国の闇に踏み込む、事実に基づく衝撃作。昭和二十五年(1950年)一月。静岡県二俣町にて一家殺害事件が発生した。のちに死刑判決が覆った日本史上初の冤罪事件・二俣事件である。捜査を取り仕切ったのは、数々の事件を解決に導き「県警の至宝」と呼ばれた刑事・赤松完治。だが彼が行っていたのは、拷問による悪質な自白強要と、司法さえ手なずけた巧妙な犯人捏造であった――。拷問捜査を告発した現場刑事、赤松の相棒であった元刑事、昭和史に残る名弁護士・清瀬一郎。正義を信じた者たちが繋いだ、無罪判決への軌跡。そして事件を追い続けた著者だけが知りえた、「真犯人」の存在とは?

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